運動嫌いの人でも続けられるアンチエイジングに効く簡単な運動で代表的な「インターバルウォーキング」は始めやすく手軽な有酸素運動と言えます。そこで今回ご紹介するのが注目されている「インターバル速歩」。
2016年8月26日放送のテレビ番組「ためしてガッテン」NHK「きょうの健康」で放映され、信州大学大学院医学系研究科の能勢博教授氏によりこのインターバル速歩を開発されました。
インターバル速歩とは、通常のウォーキングのように一定したスピードや心拍数を保っての歩行は筋力・持久力の維持はできても向上させることが難しいとされています。そこで、歩き方を少し変えるだけで効率よく筋力・持久力アップできるのが「インターバル速歩」です。
インターバル速歩は、通常ウォーキングの間に速歩を間隔で取り入れた歩行運動で負荷が少なく高齢者の方でもできる用に開発されたウォーキングです。筋肉に負荷をかける「速歩」と少ない負荷の「ゆっくり歩き」を数分間交互に繰り返すインターバルウォーキング方法は気軽に誰でもすぐにできます。
下肢の筋トレによる筋力アップだけでなく、骨密度の増加や生活習慣病リスクの改善にも効果を発揮します。インターバル歩行は、1日約20分(15分)程度の歩行運動なので、手軽に長く続けられます。体力のない高齢者の方や、時間がなかなか確保できない忙しい方におすすめのアンチエイジング運動法です
インターバル速歩の筋力・スタミナ向上・脂肪燃焼効果の秘密はエネルギー産生を担う細胞内の「ミトコンドリア」を増やすことで様々な効用をもたらすことが分かっています。
「ミトコンドリア」とは体内の細胞内に存在する小器官のひとつで、食事から摂取した糖や脂肪・タンパク質を分解したものを呼吸によって取り入れた酸素を使ってエネルギーを発生させる役目を持ちます。
いわば、体を動かすための「エネルギー発生工場」のようなもので、全身の筋肉の動作や心臓や脳の働きを担うエネルギーをつくる器官として、生きるために欠かせない重要な存在です。
また、ミトコンドリアは脂肪を燃焼させる赤筋(遅筋)内の多くあり、基礎代謝の高い太りにくいダイエットにも有効な役目をもちます。その他にも、若さを保つための皮膚のDNA細胞の修復作用や脳へのエネルギー量をアップさせることで認知症予防・アンチエイジング効果を発揮します。
このミトコンドリアの量は人によって異なり、多ければ酸素を効率的に使う事でエネルギー代謝がよく、疲れにくいスタミナのある体といえます。ミトコンドリアはスポーツ選手や若い方に多くあり、運動不足の方やご年配の方は少ない傾向にあるのは、ミトコンドリアは運動によって増やすことができるからです。
しかし、たとえ若いときにスポーツをしていたとしても30歳を過ぎたころから加齢とともにこのミトコンドリアは減少していきます。エネルギーの生産効率が悪くなり、疲れやすく脂肪が燃えにくい、太りやすい体になり、代謝の悪い体になってしまいます。しかし、このミトコンドリアは加齢とともに減少するばかりではなく、高齢者の方にも意図的に増やす方法があります。
ミトコンドリアはウォーキングやジョギング、自転車漕ぎ、など一定の速度を保った有酸素運動を行っている合間(インターバル)に、 少しきつめの動作を合間に取り入れることで、ATP産生が間に合わず、あわててミトコンドリアを増やし、エネルギー産生を保つようになっています。
つまりインターバル速歩やフィットネスバイクでのインターバルトレーニング(HIT)はミトコンドリアを増やす効率的な運動であるといえます。
ミトコンドリアはエネルギーが枯渇した状態になると体にエネルギーを必要とし、その際に運動を行うと必然的に増やす働きをします。だからといって、長期の断食や絶食を進めているわけではありません。かえって体を壊しかねません。コツは運動直前の食事はなるべく控える事がポイントです。
体が寒さを感じた時、ミトコンドリアはエネルギーを必要と察知して増えるとされています。真冬の寒い場所で体を動かしていると次第に温まるのはミトコンドリアが量産され活性化している証拠です。
気になる下腹のたるみやポッコリでっぱったお腹の原因にはインナーマッスルといわれる筋肉(大腰筋・腸腰筋)の減少があります。大腰筋・腸腰筋は骨盤周りにあり、上半身と下半身をつなぐ重要な役目を果たします。
これらのインナーマッスルが減少したり衰えたりすると、骨盤の歪み、猫背気味の悪い姿勢、下腹のたるみ、腰回りの贅肉、ヒップの垂れ下がり、腸の蠕動運動の悪化、つまづきや転倒、腰痛、肩こりなど様々な症状や運動機能の低下を招くこととなります。
インターバル速歩や大股歩きのウォーキング、大腰筋トレーニングに効果のあるフィットネスバイクダイエット等のエクササイズは、この大腰筋や腸腰筋を効率的にに鍛えることができます。
インターバル速歩の特徴は歩くことに負荷の強弱をつけることで筋力アップさせるウォーキングです。大股歩きでのインターバル速歩は出来る事ならそのペースで歩くのがいいとされています。しかし、高齢者の方はもちろん、若い元気な方でも次第に疲れて速歩し続けるのは無理です。
そこで開発された「インターバル速歩」は普通歩行に負荷を与えた大股歩きの速歩を一定時間だけ間に取り入れることで筋力・持久力の向上をはかるウォーキング法で高齢者の方でも無理なく誰にでも手軽にできます。
※ 心拍数の数値は年齢別に異なり、また大股歩きの歩幅も背丈によって異なります。下記のサイトを参考にしてみましょう。
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アンチエイジングとは、抗加齢という意味です。「エイジング=年を重ねる,加齢していく」ことを遅らせることを意味します。単に寿命を延ばすのではなく、目的は健康的に元気に長生きすること。これがアンチエイジングの考え方です。
アンチエイジングの基本は食事と運動。バランスのとれた食事と普段から体を動かすことによって若々しい身体をキープすることができるのです。ずっと家の中でのんびりしていては筋力の衰退を招き新陳代謝を低下させ肥満・メタボリックシンドロームの原因となってしまいます。
メタボ・肥満予防になるだけでなく、糖尿病や高血圧・高脂血症・脂質異常症といった生活習慣病、アルツハイマーや認知症などリスクが、すべて運動習慣によって改善されるといわれています。
また、加齢に伴い足腰の筋肉量が落ちると、歩行時や家の中でのつまずきや転倒が多くなります。下肢の筋力を向上させる事で、転倒による怪我をして寝たきりになるリスクを減らすこともできます。
▶ 高齢者の転倒予防運動|体操・ストレッチ・筋力トレーニングメニュー私たちは普段、ほとんど意識していませんが、体は重力の場で二足で機能するように設計されているので、特別な努力をしなくてもまっすぐに立ったり、歩くことができるのです。
二足歩行用の設計図どおりの体を構造的に維持し、備わっている機能を適切に使用すること、つまり、歩くことが健康寿命を延ばすアンチエイジングの原点です。
しかし、30歳を過ぎると、筋肉は衰退しはじめ立ち上がるための筋力さえ衰えてきます。中でも大腿四頭筋(太ももの筋肉)は、30歳以降年間に約1%ずつ減り、80歳で半分になってしまうといわれています。
冒頭で説明しました通り、アンチエイジングとは、抗加齢つまり、「エイジング=年を重ねる,加齢していく」ことを遅らせることです。そのためには運動を続けて足腰の筋力を維持させることは理にかなっているといえます。体を構造的に機能的に正しく維持するためには、構造を維持するための構成物質、食べ物が大切であることは言うまでもありません、しかし運動しなければ食欲も減ってしまいます。
当サイトが推奨する「インターバルウォーキング」はアンチエイジングの一部に過ぎませんが、元気に歩けることは毎日が楽しく気力さえも取り戻せると存じます。「歩く」事を積極的に日常生活に取り入れることが大事で、エレベーターをやめて階段を上るなど少しでも体を動かすことから始める事がアンチエイジングの基本です。