メタボリックシンドローム改善にはウォーキング

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メタボリックシンドローム改善にはウォーキングが一番

メタボリックシンドロームの概念

メタボリックシンドロームは内臓脂肪症候群と呼ばれるものです。

メタボリックとは代謝の意味で、代謝の異常で、内臓に脂肪がたまっていろいろな病気や症状が出ることをいいます。

このことにより、動脈硬化の危険因子である肥満症、高血圧症、糖尿病、高脂血症などが重複して発症する傾向にあるといわれています。

現代人の生活習慣病はこのメタボリックシンドロームから派生していることも多いといわれています。

最近の研究では、これら危険因子の重複により動脈硬化のリスクが高くなることがわかってきました。

日本の企業労働者を対象とした調査では、軽症であっても肥満、高血圧、高血糖、中性脂肪、または高コレステロールの危険因子を2つ持つ人は、 全く持たない人に比べ、心臓病の発症リスクが10倍近くに、3~4つあわせもつ人では31倍にもなることがわかっています。

日本の三大死因に、「がん」「心臓疾患」「脳血管疾患」があります。

そのうち後者2つの原因となるのが、動脈硬化です。

軽い高血圧や血糖値のわずかな上昇などは、動脈硬化を発症させるほどではなくても、「やや注意」という数値が、複数になれば、 動脈硬化を一気に進行させてしまう場合があります。

以前は、こうした現象を「死の四重奏」(肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病の4つが重なってしまった場合) 「シンドロームX」と呼んでいましたが、近年、特に内臓脂肪が問題視されるようになり、「メタボリック症候群」という概念が生まれてきました。

メタボリックシンドロームは歩行不足が原因

2005年の第一回日本内科学会総会において、日本独自の「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」が発表されました。

メタボリックシンドロームを構成する因子の中でも、内臓脂肪の蓄積が重要なポイントであることに注目してください。

メタボリックシンドロームのほとんどは運動不足、特に歩行不足が原因といわれています。

内臓脂肪は歩くことでかなり改善ができるのです。

日本ウォーキング協会の副会長であり、ウォーキング医科学研究所所長がおっしゃるには、「メタボリック・シンドロームは、 歩かないことが原因で発症した病気のまとまり」だといっています。

メタボリックシンドロームは、歩行不足症候群といっても過言ではないのです。

ですから、メタボリックシンドロームの予防や改善のたためにはウォーキングが必須条件であるといえます。

メタボリックシンドロームの原因は、内臓脂肪とインスリンの働きが悪くなることにあるといわれています。

インスリンは、血糖を筋肉に取り組む作用をします。

ウォーキングで筋肉を動かすと、インスリンの働きが向上し、内臓脂肪を燃焼させることができます。

また、ウォーキングで筋肉の酵素活性が促されると、インスリンの分泌を節約できる体質になるのです。

これが生活習慣病の予防や改善につながるのです。

ところで、内臓脂肪を皮下脂肪と同じように考えている方はいらっしゃいませんか。

シェイプアップに苦労したことがある方なら、内臓脂肪を減らすのは、確かにかなりの努力が必要です。

しかし、内臓脂肪はそれほどでもありません。皮下脂肪と違い、内臓脂肪は蓄積しやすい一方、減らすのも比較的容易だといわれています。

「1日に歩く量を1000歩増やすだけで、数か月後には大幅に内臓脂肪が減るケースが多い」と指摘する専門家もいます。

重要な事は、メタボリックシンドロームがまだ発症していなければ、ウォーキングによって予防可能であり、早期であれば直すことができるという事。

このことに気付いて、1日でも早くウォーキングをはじめてほしいものです。

ウォーキングはメタボリック症候群を改善する

短く何回も歩くと血圧が下がる

米インデア大学ブルーミント校のジャネット・ウォレス教授らの研究で、歩くこと血圧が下がったことが報告されています。

この研究で興味深いのが、長く歩くよりも、短いウォーキングを繰り返した方が、血圧が下がった状態を長く維持できた、という事です。

この研究では、10分間のウォーキングを4回行うグループと、1回に40分間続けて歩くグループとにわけて、それぞれの血圧を比較しました。

すると、短いウォーキングを繰り返したグループの方が、長く歩いたグループより、血圧を下げる効果が持続したというのです。

その時間を比較すると、後者が7時間なのに対して、前者は10時間という結果になっています。

ここから考えると、1回10分間の歩行を3回やるだけでも、十分健康のための血圧を下げる効果があるといえます。

金沢大学の生活習慣病講座の小林淳二教授らは、50日間、歩数計での、調査を行いました。

すると、体重の変化は0.8kg減に過ぎなかったのですが、最高血圧も121から112に下がったとしています。

小林教授らは、歩くことへの関心が高まったことで、食事にも気を付けるようになったことなども、こうした結果に影響しているのではないかと推測されています。

また、歩くことによって血液中のタウリンが増加します。

タウリンには、血圧を下げる効果があるため、このことも血圧が下がったことに影響しているのではないでしょうか。

週6日30分の歩行で善玉コレステロールが増える

メタボリック症候群を改善するには、善玉コレステロールを増やす必要があります。

現在のところ、薬では善玉コレステロールはなかなか増えません。

ところが、厚生労働省の調査結果では、歩く量を増やすほど、善玉コレステロールの値が高くなっていく傾向があることがわかっています。

一方、過激な運動では善玉コレステロールは増えません。

お茶の水女子大学の児玉暁研究員と曽根博仁准教授は、ウォーキング、ジョギング、自転車漕ぎやエアロバイクなど有酸素運動と善玉コレステロールの関係を、 25の研究論文のデータから解析しました。

それによると、善玉コレステロールの上昇には、1週間に900キロカロリーのエネルギーを消費する必要があるという結果となりました。

一般に1時間の速歩きで300キロカロリー程度消費します。

という事は、最低でも1時間のウォーキングを週3日、もしくは30分のウォーキングを週6日すればいいということになります。

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