高齢者の転倒予防運動は加齢に伴う衰弱、老化、認知症や骨折等のケガや病気で看護や介護が必要とならない(介護予防)ためにも、ご年配の方自らトレーニングやストレッチ・筋トレ等を行い、家族に迷惑をかけずに健康で生き生きとした毎日になる事を推進します。ここでは高齢者のための運動プログラムを体の部位別にご紹介します。また、転倒転落チェックシートや筋力・バランス力強化運動のパンフレットをダウンロードできます。
高齢者の転倒転落予防・リハビリ・骨折予防対策を目的とした簡単な運動をご紹介します。
「転倒予防する」という事は、それは、「転ばない」体を作る事だと考えます。転ぶとは、「体のバランスを失って倒れる。ひっくりかえる」そんな意味合いがあります。そしてそれは、下肢全体の動きによって左右されることがわかります。
下肢とは、たくさんの部位で構成されている「脚」の総称名で表現していますが、その役割の多くは、「立つ、歩く、支える」などの動きがあります。転倒予防に効果的な下肢の運動は、年齢や個々の体力、健康状態などに応じて無理なく行なう事が大切になってきます。
みなさんは、寝たきりの状態を10日間ほどたいけんされたことがありますか?例えば入院して10日間、ベッドの上で生活した場合、そのあとの動きはじめはどうでしょう?また、下肢の骨折でギブスを数か月装着したとします。ギブスを外した後の下肢の状態はどのようにへんかしているかわかりますか?
どちらも足の筋力、すなわち下肢の筋力が衰えています。10日間寝たきりの後に初めて歩くとき、下肢の力は入りにくくなっていて、若い方ですらふらつきます。そうです!動かさないと筋力は低下し弱まり、関節はぎこちなく動かしにくくなるのです。すると日常生活に支障が起き、さらに動かさなくなります。その結果が、転倒につながっていくと考えられます。
ですから、この大切な下肢の運動を重点においた運動を取り入れていくことは人生の質を維持することに通じ、とても大切なことになっていきます。
「股関節を動かす」という事の役割の多くに「全身のバランスを整えたり、血行をよくする効果」があります。バランスが整い、血行が促進されると体はいい方向へと導かれます。代謝がよくなり、自然の治癒力を刺激することにつながっていきます。
「バランスの良さ」とは、上半身と下半身がちょうどよく支えあえている状態をいいます。お相撲さんの開脚運動がよい例ですが、あの大きな体を安定させて、バランスをとるのに必要な開脚運動は股の部分の運動です。股関節とは、正確に言うと股ではありませんが、股部分を俗称として表現しています。
座って両足を開き、内股から下肢全体の運動をします。また同時に、開脚したまま胸が床につくほどに前屈をすると、股関節が柔軟になり、骨盤の矯正効果があり、全身の姿勢やバランスを整えていきます。
皆さんは、寝たきり状態の方のおむつを交換された体験されたことがあるでしょうか?年をとっても、おむつを使わないほうがよいに決まっているのですが、やはりおむつの利用者は多いのが現状です。このおむつ交換、足が開かないととても大変です。介護者以上にご本人の苦痛は強くなります。
そうなんです!股関節を動かさないと足は開かなくなり、関節が硬くなることから「排泄」という日常生活に支障が起きるのです。
この大切な股関節の動きは、足の疲労回復や筋肉の凝りをほぐすだけではなく、上体を伸ばすことにより姿勢が整う事が大きなポイントで、ここが転倒予防にもつながる運動になります。
足指を動かすことは思いのほか難しいことです。日頃から動かしているようで、足指は単独で動かすことが少なく、決まった指ばかりをまとめて動かしてしまいます。「足指を動かす」運動には、「血行」や「代謝」をよくしたり、「足の疲労」を回復させるなどの効果があります。そして足指や足底を敏感にすると体を支える力が強まり、転倒予防にもつながります。
みなさんは足指の中で最も多い疾患をご存知でしょうか?まずは、白癬菌(はくせんきん)、いわゆる水虫です。そして、外反母趾と巻き爪です。白癬菌は皮膚だけでなく、爪まで感染している「爪白癬」になると、変形し爪が切りにくくなるため、伸び放題になったりわれてしまったり、カスカスだったりと様々な症状が出て、靴下や靴を履くときに支障をきたす場合があります。白癬菌に痛みはありませんが、感染がありますので、清潔保持も必要になってきます。
外反母趾と巻き爪は痛みが伴うもので、強い痛みの時などは靴下や靴に触れるだけで痛み、歩くことも億劫になります。それでもおかまいなしに歩行していると、歩いた時の転倒率も高くなるわけです。
足指は、指運動だけでなく、疾患などの管理も含めてチェックしていく必要があると思います。また、その人に合った「履物や靴」を選ぶことが大切です。最近人気の足指5本ソックスは、水虫防止の効果があり足指の動きをよくするのでお勧めです。疾患がなく健康であることが転倒予防にもつながっていくのです。
高齢者が転倒する場所で多い場所は「外」や「道路」の次に「家」だそうです。さらに細かく場所をあげると、居間や階段、廊下であるといわれています。高齢者が履いている靴は、「運動靴」「革靴」「サンダル」が多く、足の状態に合わないものを選んでいることが多いのが現状です。このような条件が重なると、転倒する可能性が高くなります。
「予防」は大切なことですが、転倒してしまった場合、転倒した方向によってケガをする部位、程度や症状は変わってきます。転倒する方向で一番多いのは「前」、次に「横」です。高齢者の人の顔面に青あざや傷を見たことありませんか?前面に転倒する例が多いといわれています。人は転倒の瞬間に手をつこうとする事により「手首」を骨折するのです。ですから、転倒予防には「手首の運動」が必要になるわけです。転倒が防げなくても、「手をついてしまった」としても、日頃から「手指・手首」の運動をしていることで、より柔軟性を付けて行けるのではないかと考えました。手指運動は指関節や手首のストレッチを主に取り入れていくといいでしょう。
高齢者の多くの手を握ると、冷たく感じます。これは、末梢の循環の悪さが考えられます。10本の指を自由自在に動かせるという事は、血液の循環をよくし、体をポカポカにしたり、脳への刺激にもなっています。脳を刺激することにより、転倒予防だけでなく、「認知症予防」「ボケ防止」にも役立つことが考えられます。ぜひ、手指の運動も日常生活の中で取り入れてほしいと思います。
認知症予防運動といえば、国立長寿医療研究センター二より開発された、“体を動かしながら脳を鍛える認知症予防エクササイズ「コグニサイズ」”や拮抗体操、歩くこと(ウォーキング)の効果について下記よりご詳細しております。興味のある方は是非ご覧になってみてください。
認知症予防運動|拮抗体操・コグニサイズ・ウォーキングで歩く脳トレ
日常的に腰痛を経験している人は80%のいるといわれ、腰の筋肉などに関係がある「ぎっくり腰」などが挙げられます。腰だけではなく、背中合わせにあるおなかも同様に運動をして筋肉を強くし、血行を促していくことがおすすめです。腹筋・背筋が弱くなると、おなかはポッコリ3段腹になり、腰にはぜい肉。見かけの悪さだけでなく、まさに「メタボの兆候」。内側からの健康管理として出てきたおなかには注意が必要です。
腹筋・背筋がつよくなると、どのような事に役立つか知っていますか?普段からあまり意識しないで簡単に行なっている動作の一つに「前かがみや後ろそり」が挙げられます。また、腹圧をかけることができるという事は、排便や嘔吐や咳などができることにつながります。そして最も大切な人の動きとしては「息をはくとき」に役立っています。
このように「腹筋・背筋」はみなさんの日常生活の中で、とても大切な筋肉の動きをしているのです。背筋は普段から意識しているだけで刺激され、背中をピンと伸ばしていれば、その「伸び」を維持しようと背筋が働きます。日頃から意識して背筋をのばすことを心がけてみましょう。
いい姿勢で歩くことは「転倒予防」にもつながる運動になります。それぞれの動きを適度に、体の状態に合わせてとり入れて、日常生活の中に組み込んでいってほしいと思っています。
高齢者の方の転倒事故は以外にも家の中でのちょっとした段差によるつまずきや床ですべって転ぶなどが頻繁に起こります。おすすめの転倒防止マット「おくだけ吸着 バリアフリータイルマット」は厚さが3mmでつまずきを防止し、裏面は滑り止め加工された安全安心バリアフリー仕様!
また、赤ちゃんの安全マットとして使用されるコルクマットは優れた弾力性を持つEVA樹脂配合高齢者の転倒時のケガを防止し、赤ちゃんの歩行時やペットの床滑り、リハビリ中の方の転んだ時のケガを予防します。
足腰の筋力を向上させることは夏場の高齢者の熱中症予防になります。筋肉を動かし、筋肉量が増えることで体の水分保持の役目を担う「アルブミン」というアミノ酸が増加するといわれています。
おすすめは高齢者の方でも簡単にできる「インターバル速歩」。ゆっくり歩きと早歩きを交互に行う方法でNHK「ためしてガッテン」で紹介された新しいトレーニング方法です。
つまずきや転倒原因は老化に伴い低下する下肢の筋力低下ですが、特に直立姿勢を保つ大腰筋の衰えが原因とされています。大腰筋はインナーマッスルといって腰の深部にある筋肉で、この筋肉の量が減ったり細くなると、太ももを持ち上げる力が減るため足が持ち上げにくくなってしまいます。
そこでエアロバイクを使ったトレーニングがインナーマッスルを鍛えるのに有効とされています。高齢者の方でも無理なく体力に応じてトレーニングできるおすすめのエアロバイク「サイクルツイスタースリム」は、軽い負荷でのサイクル運動が可能でボート漕ぎ運動を同時の行なう事で大腰筋や腸骨筋といったインナーマッスルを中心とした下肢の筋力アップトレーニングに最適です。
![]() |
高齢者の方は加齢により、日常での活動量が減り、運動不足と筋肉量の減少が進行し、筋力・筋持久力が若いときに比べて著しく低下するため、つまづいたりした時に踏ん張る事が出来ずに転倒されてしまう事が多くなります。また、持久力が低下することで、一定の姿勢を保ち続けることが困難で、転倒リスクを高めてしまっています。
人は立ち姿勢でのバランスを保つには主に、足裏と地面との接触による表在感覚や動いた時の関節可動や動きを感じ取る深部感覚、視界の把握が必要です。しかし、高齢者の方はこういった平行機能が低下することで自らの行動とバランスを把握しにくくなることで転倒してしまう原因となってしまいます。
つまづきの原因には滑りやすい靴下にもあります。おすすめの転倒防止靴下は、つま先が上がる事で転倒予防・骨折のリスクを軽減し、足指の運動効果で足を丈夫にしていく転倒予防靴下「アガルーノ」が人気グッズとして注目を集めています。
服用されている薬の副作用が転倒転落の原因になる事もあります。風邪薬等なども高齢者に限らず、副作用で運動機能が低下するので車の運転等はしてはいけないといわれています。特に高齢者の方は内蔵機能の低下等で副作用に対する抵抗力も減少しているため、頭が朦朧としはじめ転倒リスクが高くなる傾向にあります。
特に、複数服用される方は注意が必要で、睡眠薬でのふらつき、副鼻腔炎・蓄膿症・後鼻漏・鼻炎・花粉症治療等に用いる抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬での眠気、血圧降下薬でのめまいやふらつき、抗精神病薬での脱力感等があり、介護者共々注意して即担当医に相談するようにしなくてはいけません。
介護施設等では高齢者レクリエーションとしてゲームや踊り、手芸・カラオケで楽しんだり、指導員によるリハビリ・転倒防止運動等でケガ予防・体力の維持を目的としたレクなどに参加されると、他の参加者などとのコミュニケーションをとることで脳の活性化やさみしさやたいくつ等の軽減になります。自分で動くことが困難な方や寝たきり防止のためにも積極的に進んで参加するようにしましょう。
のどに絡む痰や鼻づまり、鼻漏による鼻汁、副鼻腔炎・鼻炎・花粉症治療に薬剤不使用のスチーム療法!家庭用吸入器
高齢者の方に多い真夏の熱中症予防・暑さ対策、脱水症状予防におすすめ『空調服』。炎天下の現場で働く方、農作業の夏バテでお悩みの方、エアコンが苦手な方、造園など屋外での猛暑の被害を防ぐ「ファン付き作業服」が大人気急上昇!汗を蒸発させた時の冷感効果(気化熱)作用を利用した冷却なので、冷えすぎる事もないのが特徴!空調服